明治維新の前後、外国との交流が復活するなかで鞄やランドセルがわが国にもたらされました。ほどなく、国内で製造がはじまり、女性用のハンドバッグや小物も登場。和服から洋装へ、人々の装いが変わり、日本の鞄・ハンドバッグは、ライフスタイルの欧米化の進行とともに変化・進化していきました。
現在の鞄に近い形のものが登場したのは、18世紀のヨーロッパといわれています。鞄の製作はその後、徐々に盛んになって、19世紀の半ばには、王室や貴族のお抱えの鞄職人が次々と独立したそうです。
日本では幕末から明治維新にあたり、鎖国が解けて海外の文物が一斉に入ってきた時期。鞄もそのひとつでした。
一説では、ある馬具の職人が、外国人から修理を頼まれた鞄をまねてつくったのが、日本最初の鞄とされていまます。また、フランスから持ち帰った鞄を参考につくったのが最初、という説もあります。
ハンドバッグの歴史は、紀元前9世紀にまでさかのぼるとか。当時、現在のイラク北部にあたるメソポタミア地方ではアッシリアという国が栄えていました。そこでつくられた有翼神像が、今のハンドバッグにそっくりのものを持っているのです。それをハンドバッグのルーツとする説があります。